Spotlight

食と自然の充実した軽井沢で過ごす至極の時

“本物”が通う日本屈指の別荘地

by Rie Noguchi 201971

旧軽井沢倶楽部で新たに販売されている「プルミエ デュオ 旧軽井沢倶楽部」。PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

旧軽井沢倶楽部で新たに販売されている「プルミエ デュオ 旧軽井沢倶楽部」。PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

旧軽井沢倶楽部で新たに販売されている「プルミエ デュオ 旧軽井沢倶楽部」。PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

旧軽井沢倶楽部で新たに販売されている「プルミエ デュオ 旧軽井沢倶楽部」。PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

旧スイス公使館も旧軽井沢エリアにある。PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

イギリス調の別荘。PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

星のやに近いハルニレテラスでは、川上庵の蕎麦や軽井沢の天然酵母を使ったパンを楽しめる。PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

“本物”が通う日本屈指の別荘地

日本を代表する高級別荘地として知られる、長野県軽井沢町。明治時代にカナダの宣教師アレキサンダー・クロフト・ショーが訪れ、その自然と清々しい気候に魅せられ旧軽井沢に別荘を建てたのが、「別荘地」としての始まりといわれる。また明治天皇が行幸したことでも、軽井沢は避暑地としてその名を広く世に知られるようになった。その後、国内外から訪れる人は増加していき、1897年ごろには、観光客を受け入れる貸別荘やホテルが建設されるようになった。

東京から新幹線で1時間の距離ながら自然が豊富な軽井沢。PHOTO: ETSUKO MURAKAMI
PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

軽井沢を語るときに、皇室との関係は切り離すことはできない。1923年には昭和天皇が大隈重信の別荘に避暑滞在し、第二次大戦の際には貞明皇太后の大宮御所(旧軽井沢)に疎開、正田美智子さま(上皇后陛下)も疎開するなど、明治天皇から続く皇室との縁は、明治、大正、昭和と続いていく。そして戦後も、昭和天皇皇后両陛下・皇太子同妃両殿下の避暑滞在が続いた。有名な“テニスコートの出会い”の舞台でもあり、その後も皇室御一家は毎夏を軽井沢で過ごすなど、平成から令和の現在も皇室と軽井沢は強い結びつきをもつ。

皇室以外にも、各界の資産家たちが別荘を所有していることで軽井沢は知られる。大正初期に鹿島建設、野沢組によって分譲された旧軽井沢地域は“鹿島エリア”と呼ばれ、現在も日本の上流階級の別荘が数多く立ち並んでいる。鹿島家をはじめ、ブリヂストン創業者の石橋家、政界の鳩山家、中曽根家の別荘をはじめ、高級別荘地として知られる軽井沢のなかでも、ひときわ格式高いエリアだ。
さらに多くの文豪も軽井沢を訪れている。大正時代には室生犀星が創業400年を誇る「つるや旅館」を常宿に滞在。芥川龍之介、萩原朔太郎らと交友を深めた。また、室生犀星が毎夏過ごした軽井沢の別荘は「室生犀星記念館」として、現在も苔が一面に生えた築庭を堪能することができる。

海外でも軽井沢のファンは多い。ジョン・レノンは1975年に息子ショーンが誕生すると、音楽活動を一時休止。軽井沢には妻の洋子(オノ・ヨーコ)の実家、小野家の別荘があり、1977年〜79年までジョン夫妻は軽井沢で夏を過ごした。このように長い間、軽井沢の地は、皇室、各界の名士、文豪、アーティストなど、一流を好む人たちに愛されてきたのである。

一流を熟知した層が選ぶデザイン

旧軽井沢倶楽部で新たに販売されている「プルミエ デュオ 旧軽井沢倶楽部」。
PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

近年、話題となったテレビ番組の映画版の舞台となった軽井沢。自然のなかに佇むスマートな邸宅が男女の物語に色を添えた。この映画で注目された邸宅のデザインを手がけたのは建築事務所「M’s Architects」の一級建築士、高橋昌宏氏。これまで、ログハウス調や海外の邸宅を模した戸建が軽井沢別荘の定番だったが、高橋氏がデザインした新機軸の邸宅は軽井沢の風景を一変させた。

「2013年の『テラスハウス』の反響は大きく、スタイリッシュなデザインの別宅をもちたいというオーダーをよくいただくようになりました。もちろんこういうデザインが好まれるようになったのは、映画だけが理由ではありません。いま、日本人は海外にもよく足を運ぶので、海外にある“本当に良いもの”を熟知しているんです。ですから、別荘を建てるときは海外を単純に模すというより、この“本当に良いもの”を選択しているように思います」と高橋氏。また設計デザインにおいても、「昔は大理石などが好まれましたが、いまは和を生かしつつミニマルに仕上げることが多いです。なにしろ(軽井沢の)環境は抜群ですので、窓から見える緑、傾斜地からの眺望など、自然を最大限生かした家づくりをしています」と語る。

そんな高橋氏のデザインは、主に東京都内に住む富裕層に好まれている。医者、弁護士といった層が多いというが、夫婦のどちらかが外国籍というケースも多いという。

PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

実際に旧軽井沢地区に別荘を所有する女性に、匿名を条件に購入の経緯を訊くことができた。軽井沢の最大の魅力は、長年居住している英国の爽やかな夏に近いうえ、自然や景観が素晴らしいのが一番だという。また、東京から1時間ほどの距離で豊かな自然環境に恵まれながら、単なる田舎暮らしではなく東京と遜色無い食環境が整っている点も大きなポイントだという。

新時代の所有スタイル

イギリス調の別荘。
PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

旧軽井沢倶楽部は、丘陵地形を生かした広大な約22万6000坪の別荘地内に155区画しか販売しないという贅沢すぎる環境を一貫して管理している。そのなかでも、デザイナーズ別荘の新しい所有の形として「シェアハウスプラン」を販売。今回訪れた「プルミエ デュオ 旧軽井沢倶楽部Ⅰ」は、前述のテラスハウスの建築にも携わった大井建設工業が施工、連合設計社市谷建築事務所によってデザインされた高級別荘。A棟、B棟というテイストの異なる2つのユニットを楽しめる新システムで、複数のオーナー間で利用日を自由に交換できる「トレードシェアシステム」を導入している。さらに選ばれたオーナーだけで邸宅を共有する「共有持分による所有権分譲」という、まさに新時代の別荘スタイルを実現している。

外壁は最高級のシダー材を用い、石張りで重厚感を出すなどその佇まいは一線を画す。建物自体の特徴として、通常窓枠など既製品を採用すると、一般的に天井の高さは2.4mが限度だが、この建物は2.7mもあり、窓やドアなども全てカスタムメイドした特注品だという。天井が高くなったおかげで、広々とした空間を十分に味わうことができる。

A棟のテーマは「ラグジュアリータイプ」。広々としたホームシアターはこだわりの音響が特徴だ。リビングにある大きな窓を開ければ、ウッドデッキへとつながり、用意されたファイアースペースでグランピングも楽しめる。室内から外へシームレスにつながることで、室内にいながらにして自然の中にいるような感覚に浸れるのが嬉しい。

旧スイス公使館も旧軽井沢エリアにある。PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

一方、B棟のテーマは「アクティビティタイプ」。こちらはペット(犬)の同伴もOKで、卓球台やバーカウンターなどのアクティブな要素が多く、屋外テラスにはバーベキューができるスペースもある。またB棟は特にウッドデッキから軽井沢の街を眼下に見下ろすことができる。軽井沢では木々よりも高い建物の建築は禁止されているため、丘陵地から街を見下ろしてみても、他の別荘の邸宅はほとんど視界に入ることなく森の広がりを存分に感じることができるのだ。
A棟B棟ともに、額縁のような大きな窓から自然を絵画のように鑑賞することができる。周囲は、高台から小川が流れており、数多くの鳥が生息している。特に軽井沢の森にはクマザサが多く自生しており、そのクマザサを食べるウグイスの美しい鳴き声が、敷地内でもよく聞こえる。そのほかにも、モミジ、カラマツ、ミズナラ、モミの木などがおおいに茂り、オールシーズンで四季の移ろいを堪能できるのも軽井沢の魅力だ。

避暑地で味わう一流の”食”

軽井沢までのアクセスは、東京からだと車で2時間半。北陸新幹線は東京ー軽井沢間で1時間10分。この短時間で、東京の喧騒を離れ、あっという間に自然を感じることができるのだ。うだるような暑さが日本を覆う8月でも、軽井沢では30度を越す日はほとんどない。東京からほんの少し足を伸ばすだけで、高原の風に吹かれ、緑の匂いを感じながら、穏やかな時間を過ごすことができるのだ。 

星のやに近いハルニレテラスでは、川上庵の蕎麦や軽井沢の天然酵母を使ったパンを楽しめる。
PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

そんな軽井沢の魅力のひとつに、食通をも唸らせる充実したレストランが数多く点在する、“食”の充実度があげられる。また前述のジョン・レノンに縁のある店も多く、ジョンが愛したという絶品ブルーベリージュースを供する「コーヒー離山房」をはじめ、軽井沢を代表するクラシックホテル「万平ホテル」ではロイヤルミルクティーを味わえる。さらにジョンが毎朝通っていたという「軽井沢フランスベーカリー」のフランスパンなど、いまでもなおジョンの気配を感じることができるだろう。

星のやに近いハルニレテラス。PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

また、軽井沢には「軽井沢星野エリア」と呼ばれる地域がある。国内外でラグジュアリーホテルを展開する星野リゾートは軽井沢の「星野温泉」を起源としており、現在も星野リゾートは軽井沢に本社を置いている。星野温泉は中軽井沢に位置し、その周辺には「軽井沢高原教会」「石の教会内村鑑三記念堂」「ホテル・プレストンコート」、そして“軽井沢の日常”をコンセプトにした、16の個性的なショップ・レストランが揃う「ハルニレテラス」など観光・宿泊施設も多くあり、国内外の観光客にも人気を誇っている。