Designer's Corner

スマートスイッチで 不在時の不安も 一気に解消

多忙を極める日常に対する“サンクチュアリー”としての別荘所有は多くのベネフィットをもつものの、防犯や光熱費関連など不安な要素も存在するのは確かだ。そんな別荘所有者にとってのソリューションとして開発されたスマートスイッチを紹介する。

by Shogo Hagiwara 2020318

PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

多忙を極める日常に対する“サンクチュアリー”としての別荘所有は多くのベネフィットをもつものの、防犯や光熱費関連など不安な要素も存在するのは確かだ。そんな別荘所有者にとってのソリューションとして開発されたスマートスイッチを紹介する。

日常のベースである自宅から離れた郊外に別宅を所有する人であれば、有意義な週末を家族や友人と過ごした帰路に「あれ、リビングの電気は消したっけ?」「玄関は?」と一瞬ヒヤッとする経験をしたことはあるだろう。気が付いた時には、時すでに遅し。遠く離れた高速道路を運転中だったり、上りの新幹線の車中だったということも少なくないはず。踵を返すには時間的に不可能であり、しかも次に別荘を訪れる予定は数週間後まで無いとなれば、憂鬱な気持ちがアタマをもたげてくる。

同様の経験をもつ何百・何千という別荘オーナーの一人が、東京・港区でブランディングやeコマース事業のコンサルティング業を営む企業の代表取締役を務める、岩佐文恵さんだ。

「東京の自宅近くまで戻って来て、『そういえば(別荘の)電気消したかしら?』と不安になったことは、1度や2度ではありません」と語る岩佐さん。岩佐さんは日本でも有数の別荘地、長野県軽井沢に長年別荘を所有している。万が一、不安が的中して電気がつけっ放しであったとしても、経営者として日々多忙を極める岩佐さんには、それ(=消灯)だけのために別荘へと戻る時間的余裕がないのも事実だ。

PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

そこで不安解消のため別荘への導入を決めたのがIoT(Internet of Things=家電をはじめ周辺電子機器の全てがインターネットを介して繋がり、情報を送受信する)技術を駆使した“スマートスイッチ”だ。野球場の照明や街中のサイネージ広告など大規模施設の照明器具を手がける「岩崎電気」と、東京・目黒に本拠を構える「NetCONNECT」が共同開発した「Link-S2(リンク・エスツー)」がそれで、日本国内で電気用品安全法の認可を受けた唯一のIoTスマートスイッチとして知られている。

これまで照明類の機能をスマート化するには、照明機器自体を全て買い換える必要があり、コスト的にも負担が大きかったが、Link-S2は、壁に埋め込まれている従来のスイッチと入れ替えるだけで、住居全体の既存証明をスマート化できる利点がある。スマートフォンにダウンロードしたアプリから照明の遠隔操作も可能で、別荘を離れた後でも、照明のオン・オフ状況や電力消費などを手軽にチェックすることができるのだ。

PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

「これ(Link-S2)を導入したことで、帰宅時の消灯について心配することがなくなりました。またそれだけではなく、例えば東京の自宅を出た時はまだ明るくても、軽井沢に到着する頃には辺りはすでに真っ暗闇ということがよくあります。東京と違って街灯も十分にないので、その場合、家のガレージから玄関に辿り着くのにもクルマのヘッドライトをオンにしたままにしなければならないのですが、このスマートスイッチがあれば、クルマの運転席に座っているうちから、玄関や屋内の照明をオンにして、何の苦労もなく別荘に入ることができるようになった点も嬉しいですね」と岩佐さん。

同スイッチの開発を手がけたNetCONNECTの取締役、ファデン・ショーイン氏は、Link-S2の特徴を次のように説明する。

「例えばリビングやダイニングなど1カ所に複数の照明器具が設置されている場合、その全てをアプリ上でグループ化して一つのスイッチにまとめることもできます。そうすれば複数のスイッチを毎回操作する必要がなくなり、遠隔であるか屋内にいるかに関係なく、スマホを一回タップするだけで部屋全体の照明のオン・オフが可能です。照明機器ごとの電気使用量もひと目で分かるので、電力消費の多い照明機器をLEDなど省エネのものに交換するなど、別荘全体の節電・省エネを図ることもできるのです」。

PHOTO: ETSUKO MURAKAMI

現在では、アマゾン、グーグルそしてLINEが販売するスマートスピーカーにも対応しており、音声アシスト機能を使って(もはやスマホを操作することすらなく!)照明器具を手軽に操作できるというのは最新テクノロジーを駆使した利便性の極地ともいえるだろう。

またLink-S2は、照明の操作以外に人感センサーも装備しており、不在時の防犯設備としても使える点は、別荘族にとってさらに嬉しいテクノロジーといえるだろう。